今回は
ヒアリの天敵は日本のアリ?在来種との違いを比較してみた!画像あり
についてです。
2017年6月13日に尼崎市内のコンテナ内でヒアリが発見されたのをキッカケに、日本各地でヒアリの目撃情報が多く寄せられるようになりました。
ヒアリは、南米原産の外来種でお尻に毒針を持ち、巣に近づく者に集団で襲いかかるという習性があります。
その危険性から日本の環境省が対策を始めていますが、日本のアリにとっても大問題です。
人間で言うなら、自分の家や庭に知らない人が勝手に住み着いて、しかも襲われるという悲劇です。
そうなると人間も日本のアリも黙っているわけにはいきませんよね。
今回は、ヒアリの天敵として日本のアリが有効なのかを調べてみました。
ヒアリの天敵は日本のアリなの?

結論から言うと、ヒアリの天敵は日本のアリではありません。
アメリカのランドグラント大学の研究では、ヒアリが他の種類のアリを襲うことも報告されていますが、
ヒアリは日本のアリと同じように、植物の甘い液体や小さな虫や微生物を食べるので、日本のアリが食料として襲われることは考えにくいです。
また、ヒアリの生態的特徴の一つに、単独で狩りをするというのが国立環境研究所によって報告されています。
そのため、ヒアリが狩りで日本のアリのテリトリーに入ったとしても、日本のアリたちに天敵として排除されると考えられます。
しかし、日本のアリの巣の近くにヒアリの巣が作られた場合、食べ物が競合し日本のアリが追いやられてしまう可能性はあるでしょう。
参考:
http://articles.extension.org/pages/60922/what-do-fire-ants-eat
https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/60290.html
ヒアリと日本のアリ(在来種)を比較してみた
ヒアリと特徴の似た2種類の在来種を比較してみました。

アリ名 | 体長(mm) | 特徴 |
---|---|---|
ヒアリ(火蟻) | 2.5~6.0mm | 強い攻撃性。毒針アリ |
ヒメアリ | 1.5~3.0mm | ハリはあるが、刺されても痛くない |
オオズアリ | 1.5~4.5mm | 頭が大きい。刺さない。 |
ヒアリは他の2種類のアリと比べても体長が圧倒的です。
また、強い攻撃性を持ち毒針で積極的に刺してくるのは怖いですね。
最大で6.0mmにまで成長するようですが、まるで日本人と外国人の身長の差のように感じます(笑)
オオズアリも4.5mmと健闘していますが、頭が大きいのが特徴のようです。体格は大きいですが刺すことはありません。
ヒメアリは3.0mmと小柄ながらハリを持っています。ですが、刺されてもそんなに痛みは感じないようです。
こうして見ると、日本のアリは穏やかな性格が多いのかもしれませんね。
参考:
https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/files/r_fireant.pdf
まとめと感想
今回は、日本のアリがヒアリの天敵になるかを調べてみました。
結論として、アリの主食がアリでは無いことから天敵にはならないと私は思います。
しかし、ヒアリが日本で繁殖することで食料を競合し日本のアリが減ってしまう可能性はあります。
また、現在のアリ被害では食べ物への害が一般的ですが、もしヒアリが日本に定着した場合、その強い攻撃性から人体への被害は避けられないかもしれません。
過去に、アルゼンチンアリが日本に上陸し繁殖を許してしまった実例があるので、今回はなんとしても阻止してもらいたいですね。
以上、
ヒアリの天敵は日本のアリ?在来種との違いを比較してみた!画像あり
についてでした。